さくら


「デートやって聞いたからな。先生の髪を切るついでに桜子もセットしたった」

「デート?」

「朝倉さんと出掛けるの、今日。11時に迎えに来てくれるって昨夜言ったでしょ」

「ああ、そうやったな」


見慣れない桜子に一瞬言葉をなくした。


「しーちゃん、朝ごはんにするね。良かったら達也さんもどう?」

「オレは帰って店開けんと。ありがとな」

達也が荷物を持ってドアへと向かいながら、思いついたように桜子の方に向き直った。

「桜子、押し倒されたらいくら好きでも1回は拒めよ」

「・・・・・は?」

「簡単に堕ちるオンナやと思われたらアカンしな。そこはもったいつけとけ」

「達也っ!」

「こんだけ可愛い桜子見たらフツーの男やったらどうにかしたいと思うだろーよ。25なんやし、オトナのお付き合いがあって当たり前やからな」



< 77 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop