古龍〜いにしえの魔法〜
ありさ「私に...関わらないで....」

もう....これ以上...巻き込みたくない...

ありさの目には...涙が浮かんでいた

竜「逃がさねぇよ...俺は..お前を逃がさない..」

ありさ「なんでそこまで私のことに必死になってるの......」

なんで...私みたいな憎悪でしか成り立っていないにんなんか...見離せばいいのに...


竜「お前の普段の態度と今の話を聞いて思ったのは...


誰とも関わらないことが..


迷惑をかけないことが.....


いいって言ってるように聞こえんだよ、


ラファエル召喚したって友達に嘘ついてまで自分の友達を信用できねぇか?


お前が友達だと思っていなくても相手は友達だと思っているかもしれないのに



お前の行動は....周りの奴を一番傷つけてんだよ!」


ポタッ.....ポタッ...

竜の言う通りだった...


いつもそう。


私は、知らない間にたくさんの人を傷つけていた。



自分を正当化していたのだ。





私の事を知られてはいけない


知られたら最後終わり




人から直接聞いたわけでも、

耳にしたのでもない。


ただ、自分勝手な想像だけで周りを見ていたのだ。




ありさ「ちが....私...は....」




そして竜が私の心を見透かすように言った




竜「お前は前向きに生きろ




周りにどう思われるとかそんなの気にすんなよ


堂々としてろ、お前が生き残りだってバカにする奴はいねぇんだから」




その言葉に私は...心が崩れたように体の力が抜け、床に腰を落とした。



今まで、周りにどう思われているか、


最後の生き残りをだと知ったら、


どんな反応をするのだろうか。



そんなネガティヴな感情を隠そうとし、今の強気な性格に至る。



表面上強くても、中身は空っぽ。そんな人間だった。今までは。



ありさ「竜....あり...がとう」





竜「...//!?おう...//」




竜に怒られたことで、今まで抱えていた荷が降り、その安心感から、竜に今、甘えてしまっている自分がいる。






なでなで...



そう言ってありさの頭を撫でた




ありさ「元気でたよ^ - ^」




竜「今度クラス対抗トーナメントがある、その時には本気のありさと対戦させてくれよ?」




クラス対抗トーナメント...1年から3年までの全クラス、全学年混合のトーナメント。優勝した生徒には自分をアピールする場と、クラスアピールの場があるらしい。





あまりにも...にこやかに微笑んだ竜は..とても
輝いていた




ありさ「..///わかった...//」




普段笑うことのない竜が微笑むその顔は、私を安心させる何かがあった





ありさ「覚悟しなさいよ....?手加減はしないわ!」


竜「あぁ、望むところだ^ - ^」


そう言った竜は早々とこの場から去っていった


本気で戦うわ....信じてくれた貴方の為に



そして、天国にいる両親の為に



竜に撫でられた頭は、妙な熱を帯びていてとてももどかしかった

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