イジワル婚約者と花嫁契約
「今日もきていない、か」

佐々木さんからの連絡が途絶えて早一週間。
休憩中にメールをチェックすることが、ここ数日日課となってしまっている。

「まだ連絡こないの?」

「――え?」

聞こえてきた声に顔を上げれば、一緒に食事をしていた千和さんが心配そうに見つめていた。

「そんなに心配なら自分から連絡すればいいのに」

「えっ!べっ、別に私は心配なんて……!……ただ、パタリと連絡が途絶えたから気になっているだけです」

心配なんてとんでもない!

慌ててスマホをしまい、残りのご飯をかき込んだ。
そんな私を見てか、千和さんは可笑しそうにクスクスと笑い出す。

「灯里ちゃん、それを心配しているって言うのよ?スマホ見ては溜息なんてついちゃって。すっかり恋する乙女モードね」

「こっ……!?ゲホッ!」

「ちょっと大丈夫!?」

あり得ない言葉に空気を吸った瞬間むせてしまった。
すぐに千和さんに水を渡され、一気に胃に流し込む。

「もー、そんなに驚くことじゃないじゃない。お見合いした相手なのに」
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