イジワル婚約者と花嫁契約
「驚くに決まっています!第一千和さんには話したじゃないですか!」

そうよ、千和さんには彼がどんな人かとか全部話してある。
なのに“恋する乙女モード”なんて。

近くにあったボトルで水を注ぎ足し、二杯目も一気に飲み干すとやっと落ち着いた。

「冗談にしては酷過ぎます!」

講義をすると、千和さんは不思議そうに首を傾げた。

「お見合いしたんだもの、別に好きになったってなんの問題もないでしょ?それに相手は灯里ちゃんのこと、本気だと思うな。本気じゃなかったら、毎日マメにメールなんてしてこないじゃない。それが連絡途絶えたとなると、もしかしたら彼になにかあったのかもしれないわよ」

「それは……」

それはちょっと私も思ったりしちゃっている。
連絡が途絶えてしまったのは、彼になにかあったんじゃないかって。

「とにかく連絡してみたら?気になるんでしょ?」

からかうように笑みを浮かべながら話す千和さんに、返す言葉が見つからない。
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