お隣さんは元カレ?
「あのさ…もし何も予定入ってないんだったら、スーツのお礼も兼ねて…」
そう口にして、菜美は一旦手をぎゅっとする。
「ご飯っ…一緒に行ってあげてもいいよ!」
「……は?」
菜美の言葉に瞬きをする有馬。
緊張してるような菜美を見て、有馬は思わずぷっ…と吹き出す。
「えっ…?」
「なんで上から目線なんだよ?おまえっ」
「あ…いや、なんとなく?」
「なんだそれ、まぁ〜よく分かんねーけど、じゃぁ…付き合って欲しい所あるんだけど?」
「えっ…?」
" 付き合って欲しい所 "?
「…うん、いいよ?」
「サンキュ、じゃぁ詳しいことは週末に」
「オッケ…」
「じゃぁ、おやすみ」
「おやすみ…」
そして二人は自分の部屋の中に入る。
菜実は部屋のソファーに座った。
「有馬の付き合って欲しい所って、どこだろう…?」