初恋パレット。~キミとわたしの恋の色~
 
語気を強めると、さすがに百井くんも察したようで、バツが悪い顔をしながら弁解の言葉を並べる。

ここまで想ってもらえているのは、素直に嬉しい。

だけど、前にコンクールに写真を出したくないあまり、駄々をこねていたわたしに、百井くんが『コンクールは頑張れよ』と言ったあのときとは、まるで状況が違う。


今なら出せるのに。

堂々と美術部に出入りできるのに。

百井くんは本当にこの選択で後悔はないんだろうか。


「あのなニナ。そもそもオレは、ニナのあの写真がなかったら、絵なんていうガラにもないことは始めてなかったんだ。それが今はオレの彼女だぞ? こんな奇跡、そうそうあることじゃないんだ。持田の誘いを勝手に断ったのは悪かったと思ってる。だけど、オレは自分の選択に後悔はない。ニナのために絵を描かなくてどうすんだよ」


けれど百井くんは、またしても、あっけらかんと言う。

その顔には本当に少しも後悔の色はなく、むしろこの選択以外はないというような、強い色も浮かんでいる。


……ああもう。

ここまではっきり言われたら、もうわたしからは〝わかった〟って言うしかなくなっちゃうじゃんか。
 
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