ただの幼なじみじゃいられない!
女の子から寂しそうな甘えたいような表情が消えて、頬を膨らませ爽太をキッと睨み付けている。
「なんなのよっ!もー知らない!!」
そして爽太に背を向け、ぷくーっと頬を膨らませたまま女の子はどこかへ行ってしまった。
ちょっと…女の子ぷりぷり怒って帰っちゃったよ…。
いいのかな…?
まあ、爽太なんか…今まで何人も女の子抱いてるんだろうし…。
たったひとりの女の子に嫌われたって軽蔑されたって、痛くもかゆくもないのかな。
女の子がいなくなって、校舎裏でふたりきりになったあたしと、爽太。
あたしはゆっくりと立ち上がったり、セーターやスカートについたホコリをはらい俯いた。
「…咲、こんなとこでなにやってんの?咲が授業サボるとか、珍しいじゃん。」