婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
大学の近くにあるカフェは、学生や仕事帰りのOLで賑わっていた。
なつは冷たいカフェオレを飲みながら、拓哉が来るのを待っていた。
「なっちゃん、久しぶり。ごめんね、待たせちゃって」
ライダースジャケットにジーンズというファッションで現れた拓哉。
なつの向かいの席にすわり、にっこりと人懐こい笑みを見せた。
「ううん。こっちこそ、突然ごめんね」
大学の帰りに拓哉を呼び出したなつは、彼にどうしても相談したいことがあったのだ。
「なっちゃんの誘いなら大歓迎だよ。っていうか、あれから連絡なかったから心配してたんだよ。俺も今度こそ響さんとちゃんと話しできるように作戦を」
「ううん。それはもういいの。あの日、控え室で響さんと話せたから」
なつの言葉に拓哉は目を丸くした。
「そっか……。それで? 響さんにはなんて言われたの?」
「うん。そもそも私と付き合ったのは金持ちの娘だったからで、好きだった訳じゃないって。もう俺の周りをうろつくなって」
「えっ、そんなこと言ったんだ? 響さん」
「うん。だからね、私、圭司のことひっぱたいて、指輪も投げつけてきちゃた」
「そっか…まあ、当然だよな。でも、これでさ、なちゃんも響さんのことは吹っ切って、前に進めるんじゃない?」
拓哉の言葉になつはブルブルと首を振る。