婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
「煽ったのはなつだろ?」
「だけどダメ!!」
なつは圭司から逃げるように離れた。
「分かったよ。その代わり退院したら、なつにもっと凄いこといっぱいするから…」
圭司が悪戯っぽく笑った。
「なんか圭司……変わったね。昔はそんなこと絶対言わなかったのに」
「俺も反省したんだよ。大事にしすぎて彼女を欲求不満にするなんて、男として情けなかったなって」
なつの顔が更に赤くなる。
『ずっと抱いて欲しかったんだから』
そんなセリフを言ってしまったことを、なつは今更ながら後悔した
「あの時のことは忘れて下さい」
恥ずかしそうに俯くなつのとなりで、圭司はクスクスと笑っていた。
それからしばらくの間、二人は屋上からの景色を眺めていた。
「風も強くなってきたから、そろそろ戻るか」
「そうだね」
なつはにこりと笑い立ち上がった。
車椅子を押すなつの薬指には、キラリと光る『愛の証』がしっかりと嵌められていた。