婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
「拓哉さん……」
何だかちょっと拓哉さんが羨ましく思えた。
「そっか。分かった。拓哉さんの夢を応援するよ」
「マジで!? ありがとう、なっちゃん。それじゃ、お店で待ってるからね!」
拓哉さんは声を弾ませながら電話を切った。
もしかしたらホストの営業トークだったのかもしれないけれどそれでもいいと思った。
頑張っている人を応援することで、自分も少し前向きになれるような気がしたのだ。
ただ、問題は圭司だ。
なんて言おうか。
悩んだ末、結局ラインにこう送った。
『少し出掛けてきます』
どこに?
誰と?
そう聞かれたら、正直に言おう。
携帯をしまい、私は急いで支度を始めた。
少し大人ぼっいワンピースに着替えて、髪も少し巻いてみた。普段よりも少しだけメイクを濃くした。
まぁ、私にしては頑張った。
鏡に映った自分に頷いて家を出た。
時刻は夜の9時をまわったところだった。
久しぶりにネオンの街を歩く。
にぎやかな笑い声。
今日は金曜の夜だから人も多い。
途中でバラの花束を買った。
ささやかたけど、お祝いの気持ちを込めて。
そして、【ホストクラブアクア】へとやってきた。