婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
「圭司。そんなに強く吸い付いたら痕がついちゃうよ」
戸惑う私に圭司が言う。
「いいんだよ。ワザとつけてるんだから。よし、これで虫除け完了。もう二度と他の男に触らせるなよ」
圭司はそう言うと、私の手を握りアクアに向かって歩き出した。
「お店に行ってくれるの?」
「応援してやりたいんだろ?」
「うん!ありがとう」
圭司は歩きながら、ジャケットから取り出したメガネをかけた。
黒渕メガメをかけた圭司なんて新鮮だ。
「伊達メなんて持ってたんだ? なんか雰囲気変わるね」
「まあ、昔の客がいたら面倒だからな」
「そこまでは隠せてないけどね」
「気持ちだよ」
圭司は笑いながらそう言った。
かつての茶髪は黒くなり、すつかり落ち着いた雰囲気になったけれど、眼鏡をかけるとインテリな感じが出て別の意味で色っぽい。
「なんか顔に穴が空きそう」
階段を上りながら圭司が苦笑いを浮かべた。
「だって…格好いいんだもん」
なんて、圭司とじゃれ合いながら、アクアのドアを開けた。
「おお、響じゃないか!? 久しぶりだな。ずいぶん雰囲気変わったけど」
支配人には早速バレていた。
「どうもご無沙汰しています。今日は妻と一緒に拓哉のお祝いに来たんですよ」
圭司は私の肩を抱きながら、支配人に笑顔で返した。
「そうかお前結婚したのか。可愛い嫁さんもらって真面目にやってるんだな」
支配人は嬉しそう笑った。