太陽に恋をして
仕事帰りに地下のパティスリーでマカロンを買った。

唯月とよく食べたものだ。

部屋で一人で食べていると、インターホンがなり、出てみると美月ちゃんだった。


「あゆあゆは?」


部屋に招き入れながら聞くと、来る途中、車の中で寝てしまって家に着いてもまだ寝ているらしい。


「あゆあゆはすぐ寝るね。ゆづと一緒」

やっぱり似てるんだなぁ、なんて思いながら笑っていると、


「そう?唯月ってそんなにすぐ寝るっけ?」


薄い黄色のマカロンを口にしながら、美月ちゃんはそうかなぁ、と首をかしげた。


「そうだよ。だって酔うとどこでも寝ようとするし、飲んでなくても夜はよく眠い眠いって言ってたじゃない」



「酔うとどこでも寝る?そんなことないと思うけどなぁ。こないだの法事の時だって、おじさんたちがみんな寝ても一人でずっと飲んでたのよ」


今度は私がそうなの?と首をかしげた。

「じゃあ寝起きは?ゆづ、寝起き悪くてなかなか起きないよね?」


「えっ?そんなことないよ。あの子、目覚ましなくてもパッと起きてたよ、小さい時から」


マカロンを手にしたまま、これはどういうことだろうか、と考える。





「もしかして、虫も平気だったりする?」


まさか、と思いながら聞いてみる。


「虫?蛾とか蜘蛛とか普通に手でつまんで外に逃がしてたけど?」


「じゃあ、熱い食べものは?」


「え?普通に食べてたけど…楓佳ちゃんどうしたの?」



そんなの。
だって…。



どうして?


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