ちょっぴり恋して
「未由、荒木だ。彼女は竹中未由。」

私も彼もごく普通に握手をした。

やっぱり彼だ。

「荒木先輩、お久しぶりです。私のこと、覚えてますか?」

「ああ、覚えているよ。こんな所で会うなんて、しかも元哉の彼女だなんて、驚いた。」

「荒木、彼女を知っているのか?」

「彼女とは高校が一緒だった。」

「本当か?偶然だな。すごい偶然だよ。俺もびっくりした。」

三人でレストランへ移動し

ランチを食べた。

私は二人のおしゃべりを聞くとはなしに耳にしながら。

翌日から元哉さんは荒木先輩とコートに立つことになった。

私はフリータイムだ。

二人とはランチも時々しか一緒に食べなかった。

ほどんど近くの図書館や本屋で時間を過ごすことが多かった。

ウィークデーに一日オフを取った元哉さんと観光巡りをした。

二人で美味しいものを食べたり

映画を観たり

巨大なショッピングセンターへ行ったり

夜は毎日のように彼に求められて溶かされた。

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