不順な恋の始め方

そんな私の声を聞いてか、隣で真っ直ぐ前を見据え運転をしているはずの譲が「なに笑うてんの?」と問いかけてきた

私はその問いに「幸せで」とだけ、簡潔に答える。


「言うてくれるなあ」


テンション上がってまうわ、運転中やのに。

そう付け足して笑った譲の横顔に、私は更に大きな幸せを感じる。


昨日も譲が言ったとおり、本当にこんなにうまくいって良いものなのだろうか?

私の勘違いにより小さなすれ違いはあったものの、それ以外がスムーズに行きすぎていて怖いくらいだ。


本当に私、世界中の〝幸せ〟を吸い取ってしまっているのでは?



「今日はなあ、柚希のこと知りたいから質問考えてきてん。めーっちゃ量あるけど頑張って全部答えてな?」

「えっ? し、質問ですか? しかもめっちゃ量あるって……」


「お、柚希が〝めっちゃ〟言うた。柚希の関西弁はレアやなあ」


録音しとけば良かったわ、なんて冗談交じりに言ってケケケと笑う譲はまるで子供のようで何だか可愛らしい

まぁ、しかし、私の関西弁なんて録音したところで何のメリットもないだろうけれど……

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