不順な恋の始め方
「ねえねえ、ゆずにい。この人誰なん? なんでゆずにいと一緒に帰ってきたん?」
仁菜ちゃんの瞳は、それはもう不審者でも見ているかのような瞳で。
そんな瞳に捕らえられた私はどうすればいいのか分からなかっけれど、まずは自己紹介かと思い、口を開いてみる
「あ、えっと……私」
「俺のお嫁さんや。せやから一緒に帰って来たんやで」
「な……」
「え……?」
譲のひとことに私と仁菜ちゃんは、それぞれ違うリアクションをとる。
私は、嬉しさと恥ずかしさで口をパクパクとさせていたし、仁菜ちゃんは切なそうな表情を見せた。
「仲良うしたってな? 仁菜」
「……や」
「え?」
「……いやや!!仲良うせえへん!!なんでゆずにい取る人と仲良うせなあかんの!!」
ゆずにいは仁菜の! と私は大きな声で言い放たれ、おまけにキッと睨みつけられてしまった。
これは…………
「仁菜のゆずにいやもん!絶対いやや!渡さへん!!」
「え、な……」
とんでもない大波乱の予感。