王様とうさぎさん
 あれってなんだ!?
と思ったとき、

「どうしたの?
 盛り上がってるねえ」

 ふいにそんな声がして、見ると、障子のところに忍が立っていた。

「おお、忍起きたか」

「忍さん」

 知った顔を見て、莉王は。ほっとした。

 忍が王様というあだ名をチクったことも忘れて。

「式の日取り決まったの?」

 笑顔で忍はそんなことを訊いてくる。

 こら、待て。

「十月はどうじゃ」

「台風が来るわい」

「それより早いと、稲刈りが」

 何故、爺様たちの稲刈りを中心に、私の結婚話が進むんだ?
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