王様とうさぎさん
 殺せって言われてもな~、と鈍器を持ったまま惑っていると、允はやがて笑い出した。

「突然の殺人事件だな」
と言う。

「貴方がおかしなことするからじゃないですか」

「だって、俺と結婚するんだろう?」

「でも、まだしてません」

 そうか、と言ったあとで、允は言う。

「じゃあ、月曜に結婚しよう」

 なんですと?

「日曜に、花嫁の儀式が終わるから、その足で、ご両親に挨拶に行って、月曜に結婚しよう」

 決まりだ、という勢いで允は言う。

「え……」

 いろいろ反論したかったのだが、言葉が出なかった。
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