王様とうさぎさん
「ドラマなんかだと、私のがあるわよとか言うんでしょうけど、私も貸し衣装だったからねえ。

 莉王ちゃんのママ、持ってないの?」

 由莉子の中でも、既に月曜挙式で話が進んでいるらしい。

 なんか非常にまずい感じが。

「あら、結婚は勢いと、タイミングよ」

 真横で声がした。

「うわっ」
と声を上げてしまう。

 太郎までもが振り向いた。

「な、なんでもないですっ」

 いきなり現れた清香が横で話に口を出してきたのだ。

 いや、自分が一回してから言ってよ、と相手が潮なら言いたいところだったが、さすがに、清香には言えなかった。

「ちょ、ちょっと荷物置いてきます」
と慌てて先祖の間に引き上げようとする。

 だが、清香は途中の和室で止まるように指示してきた。

「あそこじゃ、私は出られないのよ。

 あんた、すごくこの家のご先祖様に守られてるから」
と言い出す。
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