王様とうさぎさん



 允は城ヶ崎と話しながら、木立を歩いている莉王たちを見ていた。

 なにやってるんだ……。

 忍が莉王に向かって手を伸ばし、莉王は飛んで逃げている。

 どうも、くすぐろうとしたようだ。

 逃げるときの莉王の顔がおかしくて、つい、吹き出してしまった。

「可愛い人ですね」

 城ヶ崎は横で一緒に莉王たちを眺めていた。

「どんな切っ掛けで知り合われたんですか?」

「一応、同じ職場なんですが」

「ずっと付き合ってらっしゃったんですか?」

「いえ。
 二週間前に」

 付き合うようになって、と言うと、莉王は、付き合ってなーいっ、と反論することだろう、と思い、微妙にそこで濁してみた。

「それはまた、電撃的ですね。

 何故、彼女と結婚しようと思われたんですか?」

「彼女に霊が見えるので、霊障相談をしてもらおうかと」
とつい、素直に阿呆なことを答えてしまうと、城ヶ崎は、

「そうなんですかっ」
と本気で驚いていた。
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