王様とうさぎさん
 それにしても、

「由莉子さんといい、城ヶ崎さんのお母様といい、最近会うの、素敵な人ばっかり」
と呟くと、忍は、

「そりゃ、王様も素敵に年をとってくださいって、神様から見本を見せられてんじゃないの?

 年をとればとるほど、綺麗になってくのが、理想だよね」
と言う。

 確かに。
 年齢を重ねたからこそ、滲み出してくる美しさというのはある。

 年々、生き様が顔に出てくるというか。

 同窓会で出会って、急に綺麗になったり、格好良くなっていたりする人が居る。

 顔立ちは変わっていないのに。

「なれるかなー」

「なれるよ、きっと。
 允と結婚したら」
と言い出す。

 赤くなり、

「そうですかねー」
と莉王は照れたように答えた。

 そういえば、さっき、卯崎さまって呼ばれたな、と思う。

 私の名前も、卯崎になるのか。

 ん?

 そういえば、と思ったとき、教会が目に入った。
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