王様とうさぎさん
「允さん、霊もオーラも見えないと思ってたんですが、超能力ですか」
と呟くと、阿呆か、と言われた。

「お前も厭だろ?
 俺も厭だ」

 なので、つけるように、と言い渡される。

「は~い」

「それにしても、お前のドレスの決め方は、男らしいな」

 ふいに允はそんなことを言い出した。

「は?」

「まったく迷わなかったな」

「だって、一枚だけですから」
と言うと、

「普通、一枚だと迷うんじゃないのか?」

 むしろ、俺の方が迷いそうだったのに、と言われる。

「食事のときは結構迷うのにな」

 今日も、どの寿司を食べようかと迷っている間に、狙っていた最後のエンガワを和子に食べられてしまった。

「そういえば、大事なときほど、迷わない気がします。
 結婚とか」

 そう言ったときに、気づいた。

「すみません。
 ちょっと止めてください」
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