王様とうさぎさん
 


 ピンポーン

 ピンポン ピンポン
  ピンポン

 やかましいっ、と莉王は目を覚ました。

 夢の中では、自分がエレベーターのボタンを連打していたのだが、違った。

 誰かがチャイムを鳴らしている。

 一時半だぞ、おい。

 莉王はブランケットを跳ね上げ、飛び起きる。

 超近所迷惑っ。

 変質者か、厭がらせか。

 酔っぱらいかっ、と思いながら、慌てて玄関に行った。

 小洒落てはいるが、古いアパートなので、インターホンがない。
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