画家の瞳は何をみる?



「なんで……あなたがそんなこと知ってるの?」

「健。僕は何すればいいんだ?絵は描き終えたんだけど」

悠里の質問を無視して、新也が健をみた。

それが気にくわなかったが、今は事件の方が先だ。

「まずこの被害者に聞き込みするのはどうですか?もう一度事件当時のことを思い出してもらう、とか」

悠里の提案に健が「それいいね」と指を鳴らした。

「でも捜査一課が総力あげてたなら、既に取り調べやら何やらしてるよ。それに事件は先月と今月の上旬に起きてる。そんな辛い思い出をまたまた思い出させるわけ?」

新也の言うことも一理ある。

傷つけられた思い出は辛いものとして、一生心の中に残る。

それをまたえぐり出すというのか。

「たまには新也もまともなこと言うな。でも捜査に私情は禁物。心を鬼にしないと。」

「……で?何するの。今から被害者のとこに聞き込み?」

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