画家の瞳は何をみる?



しばらくの麻琴と悠里のにらみ合いの末、麻琴がフッと笑った。

「あなたはまだこの捜査室の本当の意味に気づいてない。とにかく、新也くんも協力してね」

麻琴はそれだけ言うと、捜査室を出ていった。

それと同時に健がふぅっと大きく息を吐く。

「……鑑ちゃん。なんであんなこと言うんだ。こっちが心臓持たないぞ」

「あの課長とアンタは波長が合わないんだね。」

続いて新也も言ってくる。

悠里はホワイトボードの前に立ち、腕を組んだ。

ジッと被害者の写真を見つめながら答える。

「波長が合わないんじゃなくて、嫌いなの。ああいうタイプ」

「自分が捨てられたからでしょ、あの人に」

その言葉に悠里の思考回路がとまる。

悠里が一課から捨てられたこと、それは警視庁内の人間しか知らないことだ。

健はわざわざそんなことを言うような人じゃないし。

< 14 / 16 >

この作品をシェア

pagetop