今夜、上司と恋します

広瀬の後ろ姿を見ると、笑いが込み上げて来て私はクスクスと笑った。
かなり元気貰ったな。


私も仕事やる気になった。
椅子に座り直すと、PCに向かって作業を開始した。



企画書と、他に予算表、POP、雑誌媒体への売り込みや、する事はたくさんだ。
デザイナーとの打ち合わせは明日。
長沢さんからNOISEでの打ち合わせについても聞かないと。


それの報告書も提出しなきゃならない。
時間が足らなくて、私は残業をする事にした。



「何か手伝う事あるか?」


広瀬が心配そうに尋ねてくれるけど、広瀬は広瀬で今回の催事で忙しい。
そんな広瀬に手伝って貰うのは申し訳ない。


それに、これは私がやりたかった。
初めて佐久間さんに託された仕事だったから。


結局、この日私が帰ったのは終電間近だった。



その翌日も私は少し早めに来ると仕事を始めた。
それで残業をする。

佐久間さんに外回りについて来いと言われたら、一緒に外について回った。
だけど、佐久間さんとホテルに行く事はない。


例え、誘われても断ろうと思っていた。
仕事があるからと。



だから、私は佐久間さんに伝えていた。


オープンまでは会えませんと。
佐久間さんはあっさりと、「わかった」そう返事をしてくれた。



それを少しだけ寂しく思ったけど、どうしようもない。
だって、佐久間さんは私の事を好きでもなんでもないのだから。


こっちが無理だって言ったら、受け入れるしかない。


オープンまで時間がなくて、毎日忙しいのは正直助かった。
何も考えなくて済むから。


< 134 / 245 >

この作品をシェア

pagetop