今夜、上司と恋します
私…全然、大丈夫じゃない。
こんなにも好きで、どうしようもなくて。
諦められないのに、ネックレスくれたりして、もうわけがわかんないよ。
佐久間さんは私を見てくれないのに。
冷たくしてくれた方がよかった。
こんな事なら、佐久間さんから別れを告げて貰えばよかった。
あの口から終わりだって言われた方が、きっと私は前に進めたんだ。
今になってそれに気付くだなんて、私はとことんバカだ。
「……っ、ふ、う…」
どれだけ泣いてたんだろう。
広瀬、折角最寄りに着いてたのに呼び戻しちゃって。
少しだけ冷静になってから、申し訳ない事をしたなと後悔した。
けど、一人でいたくなかったから。
それは私の我儘ではあるんだけど。
広瀬の優しさに浸けこんでるだけだってわかってる。
わかってても、頭ではわかってても。
……そう、頭では全てわかってる。
佐久間さんの事も、広瀬の事も。
理解はしてるんだ。
だけど、心が、行動が伴ってくれないんだ。
地べたに座り込んでいた私は、崩れ落ちた時に思いっ切り膝をついてしまったのか、少しだけ擦りむいていた。
立ち上がろうとして、体を起こした私に。
「坂本!?」
……今、一番会いたくない人が声をかけて来た。