今夜、上司と恋します
佐久間さんはしゃがみ込む私に駆け寄ると、腕を掴む。
だけど、その腕を私は弾いた。
その私の行動に息を呑む佐久間さん。
泣いてる顔なんて、見せたくない。
見ないでよ。こんなみっともない私の事。
ぎゅうっと、佐久間さんに掴まれた場所を痛いぐらいに掴む。
永戸さんはどうしたのよ。
さっき、彼女泣いてた。
何で一緒じゃないの?
わかんない事だらけだよ。
「……泣いて、るのか」
佐久間さんは、戸惑った声を出す。
何故か、その声はいつもよりも弱弱しい。
「坂本。どうしたんだ」
「……さ、くまさんには関係、ありません」
「……」
「……」
「……さかも」
もう一度、私の名前を呼ぼうとした時。
「坂本!!」
と、広瀬の大きな声が響いた。