今夜、上司と恋します
「ん?」
私はそれを拾い上げようと屈む。
が、落ちたモノを見て目を見張った。
「……」
佐久間さんにプレゼントされたネックレス。
「ん?どうしたの?ネックレス?可愛いじゃん。どこで買ったの?」
「……これ、佐久間さんにプレゼントされたんだ」
「は?これを?」
「……うん」
美沙都は口をパクパクさせると、私の肩をガシっと掴んだ。
「絶対にその課長さん、蛍の事好きだって!」
「はあ!?」
眉根を寄せる私。
だけど、美沙都の顔は至って真面目だ。
「好意を持ってないと、プレゼントなんてまずあげないから!」
「いや、でも」
「例え、これがお土産とかそんなモノだとしてもだよ?
あげたいって頭に浮かばないとあげないでしょ?
それとも、何とも思ってない人に蛍はお土産買って帰る?」
「……買わない」
「でしょ?しかも、これめっちゃ女物じゃん!
こんなのわざわざ選んで買ったって事は、蛍を喜ばせたかったんでしょ!」
「そう、なのかな」
佐久間さんはこれを私が可愛いと言ってるのを見て、プレゼントしたら。
――――喜んでくれるって思ったのかな。