今夜、上司と恋します

ふっとホワイトボードに目を向けると、いつの間にか佐久間さんの欄に外回り→会議と書かれていて、私はがっくりと肩を落とす。
そっか、誰かに電話でもして書く様に頼んだのか。


そっかそっか。
まあ、今すぐ告白するわけでもないし。


仕方ないか。
そう思って、私は気持ちを切り替えると仕事に取りかかった。



昼が過ぎても佐久間さんは現れなかった。でも、会議は13時からだ。
出社してそのまま会議に出るのかも。

したら、佐久間さんの顔が見られるのはその会議が終わってから。


15時ぐらいかな。
なんて考えながら作業をこなしていた。


「あの、坂本さん」

「何ですか?」


話しかけて来たのは長沢さんだ。



「あの、ここの単価と収支表なんですけど…」


そう言うと、資料を見せながら話す。
どうやら、計算しても合わないらしい。


って事はどこかが間違っているんだ。


「んー、ちょっとここ元の資料探して来ますね」

「お願いします」



私に資料を渡すと、長沢さんはぺこりと頭を下げて戻って行く。
……ええっと、確か。この資料は保管庫に…。


私は鍵を持って保管庫へと向かった。
時間は既に16時近くだ。

まだ佐久間さんはいない。
…会議長引いてるんだな。
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