ドナリィンの恋
ジョンのオフィスでは、先程からシニアマネージャーからの営業報告がおこなわれていた。シニアマネージャー達は、今日は朝からジョンの機嫌がすこぶる悪いと秘書から耳打ちされていたので、報告には細心の注意を払ったが、ジョンはそれでも報告内容の不備を鋭く、いや執拗に指摘した。ジョンの不機嫌の理由は麻貴だった。パレスでの朝食の時に、佑麻の安否の確認は出来たので、自分は飛行機のチケットが取れ次第帰国すると、急に切り出してきたのだ。別に何を期待していたわけではないが、彼女の感謝の言葉を聞いているうちに、ジョンの心にのどに刺さった骨のような異物感が生まれ、それが彼をイライラさせたのだ。
ジョンはシニアマネージャー達に、営業報告書のやり直しを命じたあと、インターフォンを通じて秘書へドナ達を呼ぶように言った。
ドナ達が秘書に導かれジョンのオフィスに入った。オフィスは全体のインテリアをマホガニー調に統一し、その広さと大きな窓から街を見下せる見晴らしの良さは、まるで映画に出てくるウオール街のエリート金融マンのオフィスそのものだった。ジョンは、大きなテーブルの向こうから彼らを迎えた。ジョンにすすめられ、ドナはソファに腰かけたが、一度座ると立ち上がりたくなくなるようなソファだった。
佑麻は、ジョンにお礼を言い、ドナは持参した手作りのEspasol(エスパソル/ココナツが入った甘いお菓子)をお礼に渡した。ジョンは、そんなふたりの息のあった言動が、また麻貴を傷つけはしないかと、ハラハラしながら、ふたりからの礼を受け取った。
「ミスター・ユウマは、いつ帰国されるのですが?」ジョンの問いに佑麻が答える。
「もうしばらくは居るつもりです。」
ジョンは佑麻とドナを見ながら、先に帰国する麻貴の無念さを察した。
「そこで、突然ですが、ご相談したいことがあるのですが…。」
佑麻が急にあらたまった口調でジョンに話し始めるので、ジョンは少し警戒した。
「なんでしょう?」
ジョンはシニアマネージャー達に、営業報告書のやり直しを命じたあと、インターフォンを通じて秘書へドナ達を呼ぶように言った。
ドナ達が秘書に導かれジョンのオフィスに入った。オフィスは全体のインテリアをマホガニー調に統一し、その広さと大きな窓から街を見下せる見晴らしの良さは、まるで映画に出てくるウオール街のエリート金融マンのオフィスそのものだった。ジョンは、大きなテーブルの向こうから彼らを迎えた。ジョンにすすめられ、ドナはソファに腰かけたが、一度座ると立ち上がりたくなくなるようなソファだった。
佑麻は、ジョンにお礼を言い、ドナは持参した手作りのEspasol(エスパソル/ココナツが入った甘いお菓子)をお礼に渡した。ジョンは、そんなふたりの息のあった言動が、また麻貴を傷つけはしないかと、ハラハラしながら、ふたりからの礼を受け取った。
「ミスター・ユウマは、いつ帰国されるのですが?」ジョンの問いに佑麻が答える。
「もうしばらくは居るつもりです。」
ジョンは佑麻とドナを見ながら、先に帰国する麻貴の無念さを察した。
「そこで、突然ですが、ご相談したいことがあるのですが…。」
佑麻が急にあらたまった口調でジョンに話し始めるので、ジョンは少し警戒した。
「なんでしょう?」