ラヴ・ラヴァーズ・キス
母は、義父と手を取り合い私の横顔を見つめるばかりで

高校生男子の弟くんは、しらっと微笑してスマホに視線を落としている。

私だけが、ムキになっているということは、明白だ。

・・・

いやいや

言わせてもらうけど、私、ムキになって当然だよね?

おかしくないよね?

逆に、何でこうもみんな冷静なわけ?

平然としてるわけ?

「とにかくっ、私、この結婚には納得できないから!」

ぐっと拳を握り締めて、母を睨むように顔を上げた。

けど、すぐにその傷ついた表情を見て、動揺が奔る。

ううん

私は、間違ってない。

間違ってなんかない。

「瑞葉・・・」

「瑞葉ちゃん・・」

「・・・っ、失礼します!」

新たな家族との対面に、ふいと背を向けた。

そして、その重すぎる扉を押し開いて、私は部屋を後にした。
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