ラヴ・ラヴァーズ・キス
はあ?

遊ばない。

つか、何だ、こいつ。

最近の若いのはこんなのばっかなのか!

さっきの弟くんのこととかが思い出されてイラッと感が半端ない。

「っていうかさ、イイ身体してるよね。」

ぞわっ

と、寒気がして思わず怒鳴った。

「ふざけないで、警察呼ぶよ!」

こんなことくらいで警察が来てくれるのかは分からないけど。

不良は警察を怖がるものなんじゃないの?

そうでしょ、普通。

「何やってんだよ、アキラ。」

私を口説こうとしている男の背後からニョッキともうひとり茶髪が顔を出した。

ああ、いるよね。

こういうどこにでもいる顔の奴。

「綺麗なお姉さんをナンパ中。」

「ふうん、そうか、普通じゃん。」

普通?

すみませんね、普通で。

「お前、見る目ないな!」

いや、それは違う。

彼の見る目の方が確かだ。

私は十人並みの容姿であると自分でも理解している。

「はぁ、もういいかな。」

私は、くるりと背を向けて、再び歩き始めた。

というか、タクシーを拾おうと決意を固めて。

「待ってよ、ね、お姉さん、名前教えてよ、それと連絡先!スマホくらい持ってるでしょ?」
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