麗雪神話~青銀の王国~
セレイアは自室に帰ると、手燭のろうそくに火をつけて、そっとバラをかざしてみた。

徐々に、氷のバラが溶けていく。

そして――――

溶けたバラの中に、小さな紙片をみつけた。

「……!!」

紙片には、ディセルの字でこう書かれていた。



“三日後の丑三つ時、青プミールで迎えに行く。
部屋の窓を開け放って、できるだけ身を乗り出して姿を見つけられるようにしてほしい。
必ず助け出すから、待っていて”


(ディセル……!!)

セレイアはわっと、泣き出したくなった。けれど泣き出すわけにはいかない。何事かと侍女や騎士が気づいてしまう。

紙片を抱きしめて、嗚咽をこらえる。

証拠を残してはいけないので、セレイアはそのまま紙片をろうそくの火で燃やした。

ディセルが助けに来てくれるのだ。

セレイアはばちんと、両手で自分の顔をはたいた。

(それまでに、天上界へ戻る方法探し、徹底的にがんばらないと! それが今、私にできることなんだから!)

セレイアは気を引き締めて、いつものように図書館へと向かった。
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