さぁ、オレと恋をしてみようか
「千織さん…」
「ん?」


少しの間黙ってた芽衣子は、両手を顔から離すと、チラチラとオレの顔を見ながら名前を呼んだ。


「千織さんも、したかった…?」
「当たり前でしょ。オレがどんだけ今日、我慢したと思ってるの」
「えっ」


オレの返しが意外だったのか、芽衣子はガバッと顔を上げた。


「あのね、観覧車とかマジで地獄だから。最後に、のりたいって言われた時は焦ったんだって」
「そう、なの…?」
「当たり前でしょ?好きな子がトナリにいるんだよ?しかも、あの狭い空間に2人きり。そりゃーもう、オレは我慢と闘ってたんだから」


ホント、あれは地獄だった。何度、してしまおうと思ったことか…。


「でもさ、オレお母さんには挨拶してたけど、お父さんとは会ってなかったから」


そう言って、オレはお父さんを見た。


相変わらず睨みつけられてるけど、これをクリアしなくちゃいけないんだ。


「改めまして、奥田千織と申します。芽衣子さんのことは、ゼッタイ大切にします。今回は泣かせてしまいましたけど、これからは泣かすことはしないので、どうかボクたちの交際を認めていただけませんか」


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