さぁ、オレと恋をしてみようか
『あの、すみません』
『あ、はい』
『その、牛乳もらってもいいですか…?』
『あっ、すみません。どうぞ』
『ありがとうございますっ』


その瞬間、満面の笑みで礼を言う彼女にオレは、目を奪われた。


「って、なにむくれてんだよ」


オレの話を聞いていた芽衣子は、頬を膨らませてオレから目を逸らした。


「だって…そんなこと聞きたくないですもんっ」
「そうなの?」


きっと勘違いしてるんだよな、芽衣子は。


それがおもしろくて、真顔で聞き返した。


「あ、当たり前じゃないですか!!どうしてそんな千織さんの、昔の恋バナを聞かなきゃいけないんですかっ」
「えー。聞きたいつったから、話してるのになぁ」
「聞きたいなんて、言ってません!!」
「オレが芽衣子を好きになった時のことを、話してるのに?」
「えっ…?なんて今……」


お、考えてる考えてる。顔を顰(しか)めたり、目をキョロキョロさせてみたり、見てるだけでおかしかった。


「だからさぁ」


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