いつかウェディングベル
いや、きっと、それは楽しんでいるのではなく加奈子は男に慣れていないんだ。
だから、なんにでもすぐに反応するし俺の一言で顔を赤く染める。
加奈子には男を誘惑する術を何も知らない。
知らないから初心な加奈子に俺が欲情してしまうんだ。
「今夜は眠らせないから覚悟しろよ」
「うん、いいよ。」
上目づかいで見つめられるとまるで今すぐにでも食べてくれと誘惑されているようだ。
こんな加奈子の姿を誰にも見せたくない。
俺だけのモノだと思うと、心臓の鼓動が激しくなり、加奈子に聞こえているのではないかと思えるほどに音が聞こえる。
俺も加奈子もきっと今日の旅行は一生の思い出になるはずだ。
俺の愛をこの新婚旅行中にしっかりと加奈子に知らしめるつもりだ。
加奈子はどれだけ俺に愛されているのか。
どれだけ加奈子の微笑みが俺に悦びを与えるのか。
加奈子の仕草一つで俺がどれほど心を弾ませているか。
俺は加奈子によって生かされていると思えるほどに溺れているんだ。
加奈子がいなければ俺もいないと思えるほどに俺達はいつも一つでありたい。
心はいつも繋がっているものだと思っている。
だから、俺達はいつまでも一緒にいるんだ。
そう、結婚式で誓ったように、
死が二人を分かつまで。
俺たちは愛しあう。
「透、好き! 好きよ。」
「可愛いよ、加奈子。もっとよく君を見せてくれ。」
深く愛し合う悦びにいつまでも俺達は抱きしめあった。