いつかウェディングベル

加奈子を抱きしめもう一眠りしようとすると、今度は加奈子がモゾモゾと動き出した。


加奈子は俺に背を向けて眠っている。だから、俺は加奈子の胸を掴むように抱きしめながら眠っていた。


けれど、加奈子が時々体を少しずつ移動させるように動かすと俺の体が反応してしまう。そこで、加奈子が動けないように俺の体にピッタリとくっつけてはしっかり抱きしめた。



「透、」



加奈子の弱々しい声に俺は加奈子の顎を引き寄せ唇にキスをした。とても、甘く加奈子の味がするとキスをやめられなくなった。



「透」



加奈子の甘えるような声にキスが深まると少しずつ激しくもなる。


加奈子は俺に抱きつくと珍しく積極的にキスをした。まるで、何年も出来なかったかのようなキスを求めた。




「もっとキスして」



どうやら、俺はキスだけでは終わりそうにないし、加奈子もそのようだ。加奈子の体はもう俺を受け入れる準備ができていた。


朝からキスしあった俺達はしばし甘い夫婦の時間を楽しんだ。






そして、二人一緒に何時もより少しだけ遅れてリビングへと行くと、

お袋にもう少し早く寝るようにお小言を言われてしまった。


こんな風にお小言を言われたのは子どもの頃以来ではないだろうか?


たまにはこんなのもいいなと、嬉しくなると顔に笑みが出てしまう。



怒られたのに笑っている俺を見て親父はかなり呆れていた。



「透、加奈子さんは毎日仕事が大変なんだ。今は子作りはほどほどにしとけよ。」



言い返す言葉が見つからない俺は慌てて新聞を手に取り広げては読むふりをした。



「逆さまだぞ」



「わかってるよ!」


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