いつかウェディングベル

加奈子と一緒に芳樹や奈美をベッドへ運び子ども達が眠るまで一緒についていた。


加奈子の子守歌が始まると二人とも真剣に聞いていたが、それも最初だけだった。暫くすると二人の子ども達は嬉しそうな顔をして眠っていた。


その寝顔に俺まで眠りそうになっていると加奈子に揺さぶり起された。



「透、ここで寝たらダメよ。ベッドへ行きましょう。」



加奈子に言われ俺は目が閉じそうになったのを我慢して起き上がり俺達の寝室へと行った。



「ほら、上着ちょうだい。シワになっちゃうわ。」


「ああ、悪い。」



加奈子も毎日仕事で疲れているだろうにこんなことまでさせて申し訳ないと思っている。



「いいよ、自分のことくらい自分でやるから。」


「ダメよ!」



俺は自分が脱いだ服くらいは自分で片付けようとしただけなのに加奈子はそんな俺にいきなり怒鳴り声をあげた。


その声に俺は驚いて、さっきまでの睡魔がどこかへと飛んで行った。



「加奈子?」



俺がワイシャツを脱ぐと加奈子はスラックスのベルトを外してくれた。


まるで芳樹の様に子供扱いされると夫としての自分が惨めに感じてしまい俺としては加奈子にはそこまで手伝って欲しくなかった。



「加奈子? 自分で着替えるからいいよ。」



加奈子はベルトを外すと今度はスラックスを脱がした。


俺は芳樹じゃないのにと思わず加奈子の頭を掴んで離そうとすると、加奈子の顔が真っ赤になっているのに気付いた。


加奈子が顔を上げると目を潤ませて俺を見た。その瞳に俺は加奈子を抱き上げそのままベッドへと押し倒した。



「悪戯っ子め。こんなことして俺がどうなるか分かっているだろう?」



「うん、分かっているよ。だから、透、キスして。」



加奈子の頭に抱き着いてキスすると加奈子の手は俺の下着を脱がせていた。


そんな加奈子の唇が愛しくて俺は愛らしい膨らんだ唇にキスをした。


< 342 / 369 >

この作品をシェア

pagetop