いつかウェディングベル
「誕生日おめでとう!」
「パパおめでとう!」
「パパっ おめでとう!」
妻と子ども達の手作りケーキのお祝いだった。
俺は子ども達の頬にキスをすると加奈子へは特別に愛のこもったキスを唇にした。
「ん? 甘いぞ」
「だって生クリームを味見したんだもの」
「そうか、じゃあ後でもっとそれを味合わせてくれよ。」
「うん」
甘い加奈子のキスがもっと欲しくてしばらく加奈子とキスをしていた。
すると子ども達が加奈子と俺の服を引っ張りながら頬をいっぱい膨らませて見ていた。
「パパだけずるい!」
「ずるい!」
「僕もママとチューするんだもん!」
「あたちパパ!」
子ども達の前ではキスはどうやら厳禁のようだ。
ならば寝静まった後でゆっくりベッドで加奈子を頂くとしよう。
「さあ、誰が火を消すのかな?」
「僕やる!」
「あたちも!」
「じゃあ、皆で一緒に消すぞ! さあ、いいかな?」
一斉に息を吹きかけロウソクの火を消した。
するといきなり部屋が明るくなり廊下から「おめでとう」の声が次々に聞こえて来た。
廊下の方を見ると、そこには親父とお袋、それに増田がいて俺の誕生日のお祝いをしようと俺の帰りを待っていてくれた。
「さあ、透さんの好きなご馳走がいっぱいですよ。どれもこれも芳樹坊ちゃんと奈美お嬢さんもお手伝いしてくれましたからね。透さん、絶対にどれも食べて下さいよ。」
「それは食べなきゃいけないな。芳樹と奈美が作ってくれたんだろう? パパ嬉しいよ。」
「これ 奈美つくったよ!」
「パパ、これ僕が焼いたんだよ!」
「・・・・・そ・・・そうか。美味しそうだな。」
「無理しなくても良いわよ。どれもこれも芳樹と奈美の好物ばかりで透の苦手なものよね?」
「いや、せっかく芳樹と奈美が俺の為に作ったんだ。絶対に食べる!」
そうだとも。きっと俺が喜ぶだろうからと二人とも一生懸命手伝ったに違いない。
少々甘かろうが少々酸っぱかろうがそんなのはどうでもいい。皆の愛情こもった料理を食べられるだけで幸せだと思わなきゃいけないんだ。