みんなの冷蔵庫(仮)1
あっという間だった。
まさか消えるだなんて。
心の準備をしてなかったから、本当に消えたかどうかも分からない。

でも、シグマも消えるところを見ていて、現に今ここに答案用紙がないって事が何よりの証拠だった。


「シグマ、あの石恐いから埋めちゃお」


私は立ち上がると、さっき一生懸命掘った穴に、せっせと土をかぶせだした。

反発するかと思ったシグマも、黙って一緒に土をかけだした。

二人で黙々と穴を埋める。
鈍く光る石はあっという間に見えなくなり、光も届かなくなった。

夢中で掘っていた時は気分が良かったのに、今の気持ちはとても黒々としていて、泣きたいのを通り越し、ただ苦しかった。



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