みんなの冷蔵庫(仮)1
「ですから、毎日会長と長くいたのは私です」


佐田さんは真っ直ぐ私の目を見て話す。

私も見つめ返そうと思ったが、迫力に負けたというか、私達は真正面から向き合う形に座っているので、距離も近くて照れというか、とにかくその力強い目を見る事ができなかった。


「あの日会長は、この部屋のこの席に座り、社員の一人が来るのを待っておられました」


佐田さんの男らしい顎と、喋る度に上下する喉仏を間近に見て、妙にドキドキしてしまい、視線を顔に戻す。

話に集中しなければと思うが、つい、見てしまう。


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