みんなの冷蔵庫(仮)1
「佐田の話を聞いて、まずは駄目もとで例の光を出せる者を探す事にした。父を消した奴から何かしらの要求は一切ないし、こちらがそれなりの金額を提示したらそれに釣られる人間もいるかもしれない、と考えたからだ。僕がやっている事だと分からないように細工もして、あの広告やCMで募集をかけた」

京極は足を組んだまま完全に背もたれに全身を預け、天井を眺めた。
反った顎の尖りが美しくて、今更ながら、さっき掴んだ右手が熱くなる気がした。


「そしてシグマが来た。実際に光を見ると、佐田があの時と同じ光だと言う。シグマを調べたが、普通の高校生で怪しいところは一切ない。そこで犯人以外にも光が出せる者がいる事を知った」


シグマを調べたって……最初はシグマを犯人扱いしたって事よね。

そりゃ、あんな光が出せる人間が何人もいるなんて私だって思わなかったから、無理もないのかもしれないけど。

それにしたって、シグマを見たらそんな事する人間じゃない事くらい分かりそうだけど。

私の怪訝な顔に気付いたのか、京極が小さく頷いた。

「今くららが考えているのと同じように、僕もシグマにはそんな事をする人間でない事が分かったし、第一理由がない。そこで事情を説明し、協力を頼んだ」


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