みんなの冷蔵庫(仮)1
京極は牛乳の瓶を手にして、また銀色の扉を開けた。


「もし仮に冷凍庫に入れてしまったとしても……」


そう言って瓶を中に入れ、扉を閉める。


「またこうやって出せばいい」


そう言いながらもう一度開け、瓶を取り出して見せる京極に、私は「そんなに簡単な事じゃない」と思う。

京極は牛乳瓶でもテストの答案用紙でもない。


「冷蔵庫の中に何があるかもわからないし」


私はぶっきらぼうにそう言って手にしたカップに視線を落とした。

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