みんなの冷蔵庫(仮)1
ルームミラー越しの佐田さんは、一見普段通りの表情だったけど、明らかに動揺していると思う。

その証拠に、後ろからちらりと見える耳が真っ赤だった。


「佐田さんはね~」


一同が佐田さんを見守る中、隣の野崎さんが口を開いた。

さっきまでとがらりと表情が変わり、まるで悪魔のように妖艶な微笑みを浮かべている。


「家まで押しかけて、キスして……触ったの」


色っぽく、ゆっくり言ったその言葉に、一瞬車内は静まり返った。

佐田さんが激しく咳込み、急ブレーキで信号停車した。

その衝撃で、シグマがほうり出されるように、隣のシートにお尻を叩き付けた。


「触ったぁ?!」

「何を?!」


シグマが叫び、京極が驚愕の表情で後ろを振り返った。

私も彼女に目が釘付けになる。

野崎さんは、ゆっくり唇を開く。


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