みんなの冷蔵庫(仮)1
「それはまだトキちゃんに出会う前」


野崎さんは面倒臭そうに顔を上げ、京極を見た。


「私、夜間高校しか出てないし、真面目に働いて大金稼ぐの無理だろうな~と思って。それに二人共顔いいし、エッチも上手そうだからいいかなって」

「その推測は間違ってはないな。多分僕とのセックスは最高だと思う」


明らかに食いつきどころが違うだろ、と心の中で京極にツッコミながら、二人の真面目(?)な話を邪魔しないよう、音を立てないよう静かにスプーンを口に運んだ。

視線を感じて顔を上げると、京極がまじまじと私の顔を見ている。


「殴らないのか?」

「え?」


突然そんな事を言われるとは思わなかったので、裏返った声が出た。


「いや……くららはセックス、と言えば必ず殴るのかと思っていた」


京極は不思議そうに眉を寄せ、しつこくじっと見つめてくる。


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