みんなの冷蔵庫(仮)1
「しーちゃんは誰とでもキスするの?!」


信じられない!
そんな軽い男になってたなんて。
私の事好きなんて言ったのだって怪しい。

そんな風にさえ思って一人ぶつけ所のない怒りに震えていると。


「なにその言い方」


シグマが不機嫌な声で言い、私の両肩を掴んで自分の方に向かせた。

初めて聞いたシグマの怖いくらい低い声に、少し冷静になった。

シグマがそんな子じゃないこと、分かってるくせに。

野崎さんにヤキモチ妬くみたいな真似して。

ほんの数センチ先にあるシグマの目を見ると、泣きそうな顔の私が写っている。


「ごめん、分かってる」

「全然分かってない!」


シグマが叫んだ。
あの、シグマが。

肩が震えていて。

私の胸に何かが刺さった。


「どれだけ好きかとか全然分かってない!!」


そう言うと、肩を掴んだ腕を力任せに引く。

私はシグマの胸に頬を押し付けられ、背中に回った腕でぎゅうぎゅう締め付けられた。


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