みんなの冷蔵庫(仮)1
二人の秘密
私達は昔家が隣り合わせだったから、小さな時からよくお互いの家に行き来して遊んでいた。

シグマが小学校に上がる頃、私達の小学校は集団登校をしていて、近所の子供達で班を作って登校する事になった。

当然隣り同士の私達は他の子達と一緒に通学していたが、シグマの母親に帰りも一緒に帰ってくれないか、と頼まれた。

シグマはいろんな物に興味を持ってしまい、すぐに迷子になってしまうから、という理由だった。

ちょうちょを追いかけていて、気付いたら知らない町だった、とか、空き缶を蹴りながら歩いていて、足元ばかりに夢中になりすぎた為に、気がつくと知らない場所に来ていた、とか。


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