カフェには黒豹と王子様がいます
「よろしく!お兄さん」

「ちょっと待て待て、待て待て。誰がお兄さんだ、誰が!」

 恭一がすごい顔になってるのがちょっとウケる。

「お前、あれほど今日子には手を出すなって言ったのに……!」

「仕方ないじゃないですか。小野田さんいなかったし、徳永さん何も言わないし」

「徳永、おまえなあ」

「僕そこまで面倒見きれないよ」

「それにさー、僕今日子ちゃんのこと、すっごく好きなの。今日子ちゃんも、僕の事好きなんだよ」

「はあ?あたしがいつあんたのこと、好きになったのよ」

「今日子、お兄ちゃんによーくわかるように、説明しなさい」

「ないない、ないない。豊川は、犬。ペット。もう……勘弁してよ」
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