愛すべきストリップガール
『…分かりました。』
不機嫌そうに男が言う。

『お飲み物はいかがなさいます?』


博は言った…


『ビール!生で!!』

どこの飲み屋でこんな言い方する奴がいるのか…

『ボクも…』

便乗するのも恥ずかしかった…

『承知しました。』

男は素早く去って行った。

ボクは横のテーブルをチラ見した…

気持ち悪いオヤジの膝に座って,女の子はニコニコしながら胸やら足を触らせている…

可愛い顔しとんのに…勿体無いな…

そんな事を思いながら博に目をやると…


下を向いていた。


拳を握り締めている…案の定,かなり危ない様子だ。


『博…ここは飲み屋じゃないな。』


ボクは博に話しかけた…


『ああ…メグミは俺に嘘を吐いとったんやな…。
メグミを呼んだけど…何を話せば…何から聞けばいいんか…分からん。』


『そうか…まぁ落ち着けよ?』

博は黙って頷いた。
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