真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
少しの沈黙
虫の鳴き声だけが響いている。
「それでも、私と結婚したいと思う?」
聞いた私に
亜星は微笑んだ。
「それでも俺は柑奈を愛したい。」
とっぷりと陽がくれて
実家に戻ったのは深夜だった。
「声…だしたらダメだよ。隣の部屋で兄ちゃん寝てるから」
「いや、今日だけは我慢してよ…」
私の布団に潜り込んで来た亜星を押し戻そうと腕を突っぱねる。
「だめ。今夜だから柑奈を抱きたい。」
「バカだよね?本当にバカだよね?」
「だってやっと…柑奈の心に触れられたんだもん。
今夜がいい。
柑奈は…?」
「でも…」と言った私の口を甘いキスで塞ぐ。
今夜だから抱きあいたい。
それは私も同じなんだけど…
場所が場所じゃない…。
それでも止まらない亜星を、私も止めることができない。